2015年の振り返りと、2016年の初心
あけましておめでとうございます。今年もよろしくお願いいたします。
去年はこんなことを書いていた。
2015年の振り返り
Goodpatchに入社して、1年が経った。
CTOになった
もともとSIerに9年勤めて、マネージメント系の仕事が多くなってきて、もっとコード書きたいなーと思って転職した。2社目で大規模なサービス開発をあれこれやって、がりごりRubyとJavaScript書いた。2年くらいたったら、やっぱりマネージメント系の業務を求められることが多くなってきた。
もっとコード書きたいと思って、Goodpatchに転職した。入社してみるとチームによいエンジニアが揃っているけどマネジメントする人がいなくて、もったいないなと思ってマネジメントをするようになった。そのほうがProttというプロダクトを成長させることができると思った。
Goodpatchではコードを書いた時間より、マネジメントをしていた時間が圧倒的に多かった。そういう働き方を自分で選んだ。
その後もいいエンジニアがどんどん入ってきてくれて、自分ならこんな風に作りたいなって思ったことをチームメンバーがどんどん実現してくれた。エンジニアとしての社会人経験が12年になるけど、はじめてコードを書くよりマネージメントしたほうが貢献できると感じた。
1月に入社して、3月ごろにプロダクトのエンジニアリーダーになって、12月に執行役員CTOになった。役員になることが前提で入社したわけではなく、エンジニアリーダーとして働いているなかで声を掛けてもらった。
いろいろな解釈があるけど、僕にとって執行役員というのは社員ではなく経営者だ。「JavaからRubyへ」という選択をして、その3年半後に「エンジニアから経営者へ」になった。
最初に転職するときに「はたらきたい。」を読んで「大切にしているものは、何ですか?」ということを考えた。CTOというキャリアを選択をするときも、同じことを考えた。
キーワードは「大切にしているものは、何ですか?」
僕にとっては「変化に対応していきたい」だった。ありきたりな感じだけど、考え抜いてでてきたことだった。そしてこれが僕の行動規範になっている。
「ノルウェイの森」で永沢さんは行動規範についてこんなことを言っている。
人生にはそんなもの必要ないんだ。必要なものは理想ではなく行動規範だ
永沢さんの行動規範は「紳士であることだ」と答え、紳士の定義として「自分がやりたいことをやるのではなく、やるべきことをやるのが紳士だ」と答えている。
大切にしているものや行動規範が明確になっていると、迷いにくくなる。新しいことをやるとき、こんなことが浮かんだりする。
- 楽しいか?
- 大変か?
- 成長できるか?
- 成果を出せるか?
でも自分にとって大切なことは「変化に対応していきたい」なので「変化が大きいか?」を基準に考える。この1年は、とにかく変化の大きい方を選んできた。
Goodpatchは「ハートを揺さぶるデザインで世界を前進させる」ということをビジョンに掲げている。それに共感していて、大変なことはたくさんあるけど、この先になにか楽しいことがありそうだから頑張る。
デザインと経営とエンジニアリングを繋げて、よいチーム、よいプロダクト、よい会社を作っていく。
英語
あんまり書いてこなかったけど、いちばん大きな変化は英語を使うようになったことだと思う。学生時代は一貫して英語を無視していた。使うことがなかったから。
エンジニアになって、仕様書や英語の文献はある程度読んできたけど、日常的に英語を使うことはなかった。読むことはあっても、書くこと、聞くこと、話すことはなかった。
ちょこちょこ勉強して、ものすごく苦手な状態から、なんとかコミュニケーションをとることができる、くらいの状態になった。2015年は仕事でベルリンに3週間行ったり、個人的にシリコンバレーに1週間行ったりした。
簡単な議論できるくらいまで上達したい。また勉強する。
2016年の初心
2016年に注力することを考えて、あれこれ浮かんだけど絞ってみるとこんな感じになった。
本を読んで、必ずblogに書く。
とてもシンプルになった。
Why
これまでとは違った業務に携わることになった。知識が足りないので、早急に補う必要がある。
分野だけ上げるとこんな感じ。
- デザイン
- プロダクト
- 経営
- 組織
これらの分野とエンジニアリングを組み合わせて成果を上げていくことが自分の責任だと思っている。エンジニアリングの力で、デザインと経営と組織を支えていきたい。
How
inputとoutputを増やす。知識を得て、それを使うことで経験にしていく。
What
本を読んで、必ずblogに書く。これがいちばんよい方法なのかはわからないけど、勉強したことをblogに書くことで成長してきたので、まずはこれまでに成果のでている方法を試してみる。この方法が行き詰まるくらい本を読んだら、また違ったものが見えてくるだろうし。
まとめ
今年がよい1年になるといいな、していきたいな、と思っていたら、「神様のレシピ」を思い出した。
「神様のレシピだ」日比野が表情を変えずに言った。「未来は神様のレシピで決まる」
錯覚ではあったが、カカシはうなずいたかのように見えた。「神様のレシピにはとても多くの材料が並んでいて、贅沢です」
僕はそれをとてもいい響きの言葉だ、と思った
エンジニアリングと、デザインと経営と組織を繋げるって、わくわくする。もちろん難しくて大変だろうけど。デザインの力をエンジニアリングで支える組織を作って、経営がそれを持続させる。とても多くの材料が並んでいて、贅沢だ。
個人的に35歳を人生の折り返し地点だと思っていて、そこまであと半年を切った。これからも変化に対応していきたい。